札幌市東区の総合病院 天使病院
天使病院の100年史「伝染病室17床を開設(一般病床も増床)」

100年史

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1912年(明治45年)

伝染病室17床を開設(一般病床も増床)

貧しく病む人びとへ医療奉仕、数々の社会事業もてがけて・・・

天使病院が建てられた札幌村は、当時の札幌の中にあっても、貧しい人びとの住む地域であり、その生活は想像をはるかに越えるものであった。

創立当時の天使病院は、マリアの宣教者フランシスコ修道会の設立者であるマリ・ド・ラ・パッションの「愛によって真理に生きる」のことば通り、貧困の中に生活する人びとへの医療活動に終始したといっても過言ではない。こうした人びとは昼夜の別なく病院にやって来た。深夜、戸板に乗せて6、7人で交代しながら病人を運んで来て、はげしく玄関のベルを鳴らしたこともまれではなかった。
またある時は、死にかけた子どもを背負って、わらじ履きや、ゴム靴ばきで、何里もの道を、夏は太陽に照りつけられながら、冬は吹雪の中を、やっと病院にたどり着いたものの、子どもの顔はチアノーゼになっており、すでに手おくれで、ついに不帰の客となり、子どもの遺体を再び背負って、今来た道を帰ってゆく家族の人を涙ながらに見送ったことも度々であった。
貧しく病む人びとのために無料で診療し、またこの頃に伝染病が蔓延したが、貧困故に治療も受けられない人びとに無料で治療を施し、収容したのであった。
愛と奉仕の精神をもって医療を施す天使病院の存在はまさしく、貧しく暗くすさんだこの人びとの心に灯された光であったに違いない。医療を通して彼女達は生命の貴さと生きる喜びを人びとと分かち合ったのであった。
 
明治44年の病院開設以来、患者数も増加し25床のベッドがたちまち満員となり、僅か7名の修道女達の手では不足を感じるほどになり、一同はひたすら神の御栄えのために己れを無にして努力した結果、創業の翌年には、早くも増築の必要に迫られた。
こうした増築に伴い、伝染病棟17床を設け、病院としての設備を整えてえていくことになる。
 

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