1965年(昭和40年)
婦人科ガン手術が行われる
病院と教育機関が共に大飛躍
昭和40年代の国内は、高度成長一色で活気にあふれていたが、天使病院でもこの時期は画期的な飛躍の年代となった。
この手術によってガンに悩む多くの女性が救われたことはいうまでもなく、後にこの患者たちは互の交流の場として“永治会”を結成した。この会は毎年1回、医師や助産婦を交えて、互いに励ましあい、助けあう場所となり、発会後10年間も元患者たちの大きな支えとなって世人の注目を集めた。
病院の内容充実と共に、天使の教育機関もまた充実、発展の道を進んだが、天使女子短期大学に修業年限1年の専攻科が新設された。専攻科は、これまでの天使病院付属助産婦学校が吸収され、保健婦・助産婦の総合的な教育が行われるようになった。
また、時代の要請に応えるために保健指導室を開設し、これにより地域の保健所と提携して、妊産婦及び乳幼児検診、育児指導、栄養指導・未熟児・新生児及び成人病の家庭訪問を実施し、地域に開かれた病院として、また、次第に増えつつあった核家族にとっても、力強い存在となった。
創立当初に比較すると、医療従事者も増加し、医師・保健婦・助産婦・看護師・薬剤師・放射線技師・衛生検査技師・栄養士・事務員・各科学生など、15種以上の職種の人びとが各々の分野を担当する病院となった。(写真は内科回診の様子)