産婦人科
超音波胎児中期スクリーニング
多くの赤ちゃんは元気に異常なく生まれてきますが、中には生まれながらに病気をもつ赤ちゃんがいます。その病気の中で、形に異常(奇形)がある場合を先天性形態異常といい、約25人に1人にみられます。その種類はとても多く、重症なものから医学的には問題のない軽微なものまで様々です。
現在の医療では治療困難なものもありますが、病気の種類によっては胎児期に診断されると出生後にスムーズに治療を開始でき、よりよい結果が期待できる病気もあります。
妊婦健診と中期スクリーニングの違いについて
通常の妊婦健診での超音波(全妊婦さんに提供)
赤ちゃんの成長の程度などを評価しています。ここでは胎児の異常をみつけることを目的とはしていません。偶然異常がみつかることもあります。
妊娠中期スクリーニング(希望者のみに提供)
胎児や胎盤などに異常がないかどうかを確認する目的として行われます。通常の妊婦健診での超音波検査よりも時間をかけ、胎児の構造異常などがないか詳しく観察します。
胎児中期スクリーニング検査で観察する項目
胎児の推定体重、羊水量、頭部(大脳・小脳・脳室)、顔面(口唇・眼窩・眼球・頚部)
心臓(位置、大きさ・バランス、血管の走行など)、胸部(肺、横隔膜)、腹部(胃・腎臓・膀胱・肛門)
背骨(脊椎)、 四肢(両側の手足)、 臍帯・胎盤(胎盤付着位置・臍帯付着位置、血管の数)、外性器
検査の限界について
お腹にいる赤ちゃんを観察する検査のため、実際に生まれた赤ちゃんを直接診察する場合と異なり、赤ちゃんの位置や向き、胎動などの様々な条件によって異常があってもわからないことがあります。特に、染色体や遺伝子の異常、臓器の成熟や発達、形の異常が明らかではない病気を見つけることはできません。また、形態異常に関しても100%わかるものではありません。
胎児中期スクリーニングの詳細
対象
妊娠22週~28週まで
実施日
月曜日 14:30~16:00
火曜日 15:00~16:00
木曜日 15:00~16:00
1日最大2組まで 完全予約制
所要時間
約60分
場所
産婦人科外来
施行者
臨床検査技師
結果説明
画像を複数の医師や検査技師で確認した上で結果をお伝えします。
そのため検査の2週間後の午後外来で医師より結果説明を行います。
料金
5,000円/回(非課税)
【注意】双子の場合は二人分の時間と料金がかかります。